【迷ったら読んで】高専から就職して後悔した?実体験とリアルな本音

「就職して後悔しないかな」「就職か進学かどちらが自分にあっているのかな」そんな悩みを持っていませんか?

私は高専卒で就職の道を選びました。これまで仕事で失敗したことや苦労したことはたくさんありました。でも「進学しておけばよかった」と後悔したことは一度もありません。

この記事ではそんな私の経験をもとに、就職後のリアルとそれでも「高専卒でよかった」と思えた理由をお伝えします。

目次

就職して後悔した?──私の本音

就職してから、悔しい思いをしたこと・辛かったこと、山ほどありました。
それでも「高専から就職して後悔した?」と聞かれたら
私の答えは「いいえ」です。

なぜなら、何度考えても「就職は当時の自分にとって最善の選択だった」と思えるからです。

私は「早く経済的に自立したい」という理由で高専に進学したので、進学という選択肢があっても就職を選びました。

とはいえ、進学に全く興味がなかったわけではありません。
実際、4年生の夏には大学のオープンハウスに参加しました。研究室の学生と交流したり、研究活動を体験させてもらったりしましたが、「大学より就職のほうが自分にはあってる」と実感しました。

オープンハウスに参加したことで、気持ちに整理がつき迷いなく就職を選ぶことが出来ました。

確かに大卒や院卒と比べると、初任給や昇進スピードは劣るかもしれません。
ですが私にとっては自分で働いて生活ができるという事実に達成感がありました。

高専卒でよかったと思うこと

高専卒で良かったと思うことは2つあります。

1.学校推薦で就職活動ができる

私は特別成績が良いわけでも、優れた特技や資格があったわけでもありませんし、自己アピールもとても下手でした。そういった自分にとって、高専の推薦制度はとてもありがたいものでした。

なにより先生たちが全力で応援してくれて、面接の練習などのサポートをしてくれるというメリットもあります。

また、院卒の同期たちの就活の話を聞いて「自分にはとてもじゃないが無理だ」と思ったことも、高専からの就職を選んでよかったと感じる理由のひとつです。

2.若いうちから実務経験を積める

高専卒は早くから社会に出られるのが大きなメリットだと感じてます。
高い専門性はなくても、私は会社の中でスキルを磨くことが出来ました。

例えば、学生の頃は苦手に感じていたExcelでのデータ集計やPowerPointの資料作りも
実務を通して勉強し、また周りの先輩方からも教えていただきました。

そして、製品の質感や成分配合を試行錯誤しながら試作する日々は、自分の手で形にしていく楽しさを感じられる貴重な経験でした。まさに「ものづくり」の醍醐味を感じられる瞬間であり、それを若いうちから経験できたことは、大きな財産になりました。

若手のうちに「任される経験」を積めるというのは、高専卒ならではの強みだと思います。

学歴で苦労したこと

もちろん、良いことばかりではありません。
高専卒という学歴がハンデに感じられる場面もありました。

それは、給与面や昇進スピードが院卒と高専卒では違うということです。
特に20代の頃はその点に不満を感じていました。

今振り返ってもこの不満に対しては、自分の努力だけでは解決するものではないので仕方のないことだと感じてます。

進学じゃなくて大丈夫?と不安な人へ

「進学しておけばよかった」と、就職してから後悔しないか不安な人もいると思います。
同級生、会社の同期、色んな人を見てきて伝えたいことがあります。
それは、就職しても、それで終わりではない。ということです。

実際、私の同級生で、就職後に製菓学校に通ってパティシエになった人がいました。
また高専卒の先輩の中には、会社に通いながら大学で勉強して学士を取得した、という人もいました。

社会に出てから「やっぱり違うかも」と思ったらその時の自分にあった道を選べるのです。

会社を辞めた場合、失業保険やリスキリングを支援する給付金制度(教育訓練給付金など)といった社会制度も活用できます。これは「学び直したい」「別の道を探したい」と思ったときの大きな支えになります。

もちろん、進学にも素晴らしいメリットがあります。

  • 勉強したいことが明確にある人にとって、深く学び続けられる環境がある
  • 高専卒に比べて初任給や年収の伸びが大きい傾向がある
  • 就職する前に自分がやりたいことについてじっくり考える時間が持てる
  • 交友関係が広がる

大切なのは、自分にとってどちらの道が「納得できる選択」かを考えることです。

進路に迷ったら、どう考える?

就職することに悩んでいるなら、まずはメリット・デメリットを書き出してみてください。
頭の中で考えるよりも、視覚化することで客観的に整理ができます。

また、同級生や先輩、先生など、実際に就職・進学を経験した人の話を聞いてみるのもおすすめです。
特に企業での勤務経験がある先生や、あなたの興味のある分野で働いている人がいれば、その人の話はとても参考になるはずです。

話を聞きながら、書き出したリストを見直して、必要に応じて加筆修正をしていきましょう。
考えを外に出すことでより納得の行く答えに近づけるはずです。

すぐに結論が出るようなものではないので、じっくり時間をかけて自分と向き合ってみてください。

まとめ

私は高専から就職して後悔していません。
失敗も悩みもたくさんありましたが、それ以上に得たものも多かったです。

高専からの就職は、若いうちに社会経験を積みたい人、早く自立したい人にとって、良い選択だと思います。
一方で進学にも学びを通して自分の将来をじっくり考える時間が取れたり、交友関係が広がったりと良い点はあります。

進路に迷ったらまずはメリット・デメリットを書き出してみてください。
そして同級生や先輩など、実際に就職・進学を経験した人の話を聞いてみるのもおすすめです。

悩んでいるあなたが、自分にとっての「納得のいく選択」ができることを、心から応援しています。

この記事を読んで、自分の進路を少しでも考えてみようと思った方は、私の就活体験記もぜひ読んでみてください。

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